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映画「イカとクジラ」地上波初放送 あらすじ ネタバレ [洋画2005]

タイトルからするとモンスターパニック?
いえいえ、決してそうではないです。
新鋭のノア・バームバック監督の脚本で、
全米では絶賛されたある家族の悲喜劇なのです。

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監督の自叙伝的要素を含んだ作品で、いろいろ
困難な目にあいながらも、精神的に自立する姿を描きます。

お話は(ネタバレ含みます)
舞台は1980年代、ブルックリン。
作家バーナード・バークマン(ジェフ・ダニエルズ)は只今スランプ気味。
その妻ジョーン(ローラ・リー)は新人作家としてデビュー目前だった。
あるとき母ジョーンが、突然離婚を決意し、なんと夫婦は別居することに。

二人の間には、16歳のウォルト(ジェイス・アイゼンバーグ)と、
12歳のフランク(オーウェン・クライン)の息子がいた。
兄弟は、毎日父と母の家を行ったり来たりする生活を送ることに。
父になついている長男ウォルトは、自分勝手だと母を責め、
反対に次男フランクは、母を慕い、父を拒絶する。

その結果、家族の絆はバラバラであった。
そんな母に、テニスコーチ(W・ボールドウィン)という恋人ができ、
また父バーナードは、若くて美しい教え子のリリー
(アンナ・パキン)に興味を抱く。
ところが、教え子のリリーは父の家に居候することになったので、
今度はウォルトが彼女に恋をしてしまう。

ある日、ウォルトは催された学園祭の歌コンテストで優勝する。
しかし、自作だと言われた彼の歌は実はそうではなかったので、
後日、事実が露見し、学校の指導を受けることに。

彼はセラピストに、「いい思い出は何?」と聞かれ、
幼少の頃、母親と一緒に自然史博物館に行った思い出が浮かぶ。
あの時、怖くて指の間から覗いた“イカとクジラ”の模型について
母が教えてくれたこと、母が大好きだったことを思い出す。

そんなさなか、父は突然胸を抑えて倒れる。

数日後、入院する父親の見舞いを終え、帰宅途中のウォルトは、
ふと気の向くまま自然史博物館へ向かう。
そして今、直視できなかった「イカとクジラ」の模型を
正面からじっと見つめるのだった……。

このお話は、ウォルト少年が精神的に自立していく話のようです。
淡々と綴られる演出、そして何より「深い」作品。

監督はある物事が発生したときの解釈をしないので
観ているこちらが、それを見ただけでなく
理解することが求められます。

ごくありふれた日常で繰り広げられる、
意味深なエピソードが上手く意図的に
ちりばめられています。このヒントから様々な解釈をすることが
この作品の楽しみのひとつでありましょう。

また、一般に悩める家族問題なので、
親子関係や成長期の悩みなどの話題が多く、
共感できる点が多いです。

そしてこれは決して極端な話ではなく、
すべての人にとって、成長に欠かせないプロセスだと
思えてなりません。

ちなみに・・・
イカとクジラはアメリカ自然史博物館内にある模型です。
格闘しているシーンは息子の視点からすると
「離婚寸前の両親」に見立てています。
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子供の目線で語られる様々な人間群像を、是非心に焼き付けてください



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